私の新婚旅行は、エジプトとケニアだったんだけれど、
そのときに乗った飛行機は、まだ機内でタバコが吸える時代でした。
一応、機内は喫煙席と禁煙席に分かれていましたが、その境に壁があるわけではありません。
つまり……
タバコの煙は、どの席に座っていても、もれなく届きます(笑)。
タバコを吸わない人間にとっては、ありがたくないサービスでした。
そんな飛行機に乗って訪れたエジプトは、まさに異国情緒たっぷり。
エジプト人の多くがイスラム教徒で、イスラム教では基本的にお酒を飲まないことから、
「その分、タバコには寛容なのかな?」
なんてことを考えたり。
日本とは違う文化や習慣に触れるたびに、
「そういう考え方もあるんやな」
と、新鮮な気持ちになったことを覚えています。
どこへ行っても新しい発見があり、飽きることがありませんでした。
エジプト旅行で特に印象に残っているのが、ルクソールです。
ルクソールの町から、ツタンカーメン王のお墓がある「王家の谷」まで、自転車で向かいました。
駐車場には、観光バスがずらりと並び、自転車は数台止まってるだけ
後から知ったのですが……どうやら普通は観光バスなどで行くところだったようです(笑)。
そんなことも知らずに、自転車でひたすら走っていました。
今思えば、それも含めていい思い出です。
そして、もう一つ強く印象に残っている出来事は、
靴を売っている露店でのこと。
そこには、左右セットで売っている靴もあれば、
片方だけで売られている靴もありました。
「なんで片方だけしかないの?」
そう聞くと、
「お前は足が二本あるから、そう思うのだ」
そんなふうに言われたような気がします。
もちろん、実際にどんな言葉だったのかは、もう正確には覚えていません。
でも、そのときに感じたことは、今でも覚えています。
自分の「当たり前」に気づかされた
私は、「靴は左右セットで売るもの」
という前提で、その靴を見ていました。
でも、相手からすれば、
「なぜ左右セットでなければならないの?」
という話だったのかもしれません。
そこで、ふと思ったんです。
自分が「当たり前」だと思っていることって、本当に当たり前なのか?
自分では柔軟に考えているつもりでも、実は知らないうちに固定観念に縛られている。
そんな自分の頭の固さに気づかされた出来事でした。
これは、今の鍼灸の仕事にもつながっているように思います。
身体のことを考えるときも、
「この症状だから、ここ」
「この悩みだから、このツボ」
と、最初から決めつけてしまうと、見えなくなるものがあります。
同じような悩みを抱えていても、身体の状態は一人ひとり違います。
だからこそ、こも池鍼灸院では、脈診や腹診、身体の反応などを確認しながら、その方の状態をみて施術することを大切にしています。
「こうであるはず」と決めつけるのではなく、
「今、この身体はどうなっているんだろう?」
と、一度立ち止まって考えてみる。
そんな姿勢を、これからも大切にしていきたいと思っています。
固定観念にとらわれず、いろんな可能性を
妊活をしていると、
「これをしないといけない」
「こうじゃないと妊娠できない」
「○○が悪いから、こうしないといけない」
そんな情報に囲まれることもあると思います。
もちろん、医学的に大切なことや、必要な治療はあります。
一方で、インターネットや周囲の情報だけを見ていると、いつの間にか選択肢が狭くなってしまうこともあります。
だからこそ、
「本当にそうなのかな?」
と、一度考えてみる。
そして、自分自身の身体にも目を向けてみる。
エジプトで出会った「片方だけの靴」のように、
「そんな考え方もあるんや」
と思える柔軟さを、これからも持ち続けたいと思っています。
固定観念にとらわれず、いろんな可能性を探求しながら。
これからも、みなさまのお役に立てる施術をしていきたいと思います。
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