今年もたくさんの方にblogを読んでいただきありがとうございました。今年最後のタイトルは「ぐるぐるぐる」

2019年12月28日

鍼灸院には、患者着やよもぎ蒸しマントを洗うための洗濯機が置いてあるのだけれども、これが今では珍しい二層式なんです。

二層式は何もかもがアナログで、平成生まれの人にはピンと来ないかもしれないけれど、黒電話と同じくらいにザ・昭和な感じ。
水道の蛇口を回して水を溜めて、指定の水位まできたら蛇口をひねり水を止めて、洗濯時間を好みの時間にダイヤルをぐるりと回して合せます。
ダイヤル式だから洗濯時間を5分25秒とか、細かく設定出来ちゃいます(やらないけど…)

洗濯中に蓋を開けても自動で止まることはなく、ぐるぐるぐると回る姿を見ることだってできちゃいます。
ぐるぐるぐると回る渦巻きは、南半球だと逆回転になるのかと思ったけれど、いやいやこれは電気で回しているからそうはならないやと、少しだけ文明の利器を感じることができる二層式洗濯機です。

そんな洗濯機を回しながら、診療を終えたその日のカルテも見直してみると、

なかなか妊娠しないので、鍼灸で身体を良くして授かりたいと、通われている方。
気分の落ち込みがひどくやる気がでないのを治したい方
採卵までに身体を整えたいと来られた方
臨月を迎えて、安産になるようにと来られた方
つわりを軽くしてほしいと来られた方
妊娠判定で陽性が出たけれど、まだ不安だからと通われている方
いろんな悩みを持った方に来ていただいています。

それぞれの方々の、身体の状態、鍼をした場所・お灸をした場所などを書いたカルテを読み返していると、現状から一歩先へと願う患者さんの心模様が浮かんできます。

そんな時に思うことは、
今は、思い通りにいかないいばらの道だったとしても
思いがパッと花咲く未来があって
あの頃はつらかったけれど
それもいい思い出と笑って言ってもらえるようになりたい。

いつの間にか洗いが終わった洗濯機の横で、思いが花咲く未来につながるツボが必ずあるはずと、もうひとひねりしています。
ぐるぐるぐると

 

奈良県生駒市東松ヶ丘2-5
こも池鍼灸院