妊活に焦り、心も身体もカラ回りしていた女性の妊活記録|生駒市のこも池鍼灸院

周りの妊娠報告を聞くたびに、胸がキュッと締め付けられる。

自分だけがポツンと取り残されたような気持ちになる。

ため息と涙が、毎日のように出てくる。

今回ご紹介するのは、そんな強い焦りと孤独感を抱えて当院に来られた女性のお話です。

 

初めて来院されたときも、お話をしているうちに気持ちがこみ上げてきたようで、涙を流されていました。

その姿を見て、

「この涙が、いつか嬉しい涙に変わるように、鍼灸を通してお手伝いしたい」

そう思ったことを、今でも鮮明に覚えています。

最初に感じたのは「強い冷え」

初診時に身体の状態を確認して、私が特に気になったのが強い冷えでした。

全身の冷えがあり、特に下半身の冷えが強く感じられる状態でした。

そこで、

「身体の状態を整えていくには、ある程度時間が必要になると思います」

ということをお伝えしました。

患者さんは「今すぐ子どもが欲しい」という思いで鍼灸院を探して来られたと思います。

鍼灸院に足を運ぶこと自体にも、きっと大きなエネルギーが必要だったはずです。

そんな中で「時間がかかる」と言われたら、どんな気持ちだったのだろう。

今振り返っても、そんなことを考えます。

それでも「何かを変えたい」

それまで病院では、排卵誘発剤を使った治療に取り組まれていました。

数か月取り組んでみたものの、思うような結果につながらない。

「このままでいいのかな」

そんな気持ちもあったのだと思います。

だからこそ、

「今の状況から何かを変えてみたい」

という思いで、当院に来られたのかもしれません。

そこで始めたのが、週1回程度の鍼灸でした。

初診時の主な状態

当時のお話や身体の状態から、主に次のような特徴がありました。

  • 基礎体温が低め
  • 高温期が安定しない
  • 薬の副作用が出やすい
  • 全身の冷え
  • ひどい肩こり
  • 胸や背中のつまり感

身体の状態だけではなく、妊活そのものに対する精神的な負担も大きいように感じました。

約5か月後|「身体が温かくなってきた」

週1回ほどのペースで施術を続け、通院から約5か月。

患者さんご自身が、

「下半身が以前より温かくなってきた」

と感じるようになりました。

以前は、ご主人から

「まるで冷蔵庫の中にいるみたい」

と言われていたほど。

それほど冷えを感じていた身体に、少しずつ変化を実感できるようになっていきました。

もちろん、身体の変化には生活習慣や季節、治療内容など、さまざまな要素が関係します。

ここで大切なのは、

「自分の身体が少し変わってきた」

と、患者さん自身が感じられるようになったことでした。

約1年後|妊娠には至らなかったけれど

1年が経っても、まだ妊娠には至っていませんでした。

それでも、初めて来られた頃とは明らかに違う変化がありました。

それは、妊活に対する患者さん自身の気持ちです。

以前は、

「妊娠しなければ」

「今月こそ」

「何が悪いんだろう」

と、頭の中が妊娠のことでいっぱいになっていました。

妊娠したいという気持ちが強いほど、視野が狭くなってしまうことがあります。

でも、鍼灸を受けながら自分の身体と向き合う時間を重ねることで、少しずつ気持ちに余白が生まれてきたように感じました。

患者さん自身も、

「妊活への取り組み方や、夫や両親との関係を見直すことができた」

と話してくださいました。

妊娠という結果だけではなく、

妊活をしている自分自身の心や生活にも目を向けられるようになった。

私は、そこに大きな変化があったと感じています。

完璧にしようとするほど、妊活が苦しくなることもある

妊活では、

「これを食べた方がいい」

「これはやめた方がいい」

「この時期はこうした方がいい」

「身体を温めた方がいい」

など、さまざまな情報があります。

真面目な方ほど、ちゃんとやらないと、頑張ってしまいます。

でも、何でも完璧にしようとすると、逆に苦しくなってしまうことがあります。

「今回は妊娠するための条件が100点!」

そう思っていたのに妊娠しなかった。

すると、

「何が悪かったんだろう?」

「何が足りなかったんだろう?」

と、答えのないものを必死に探してしまう。

そして、また新しい情報を探して、さらに頑張る。

その繰り返しで、心も身体も疲れてしまうことがあります。

今回の患者さんにも、そうした傾向があるように感じました。

鍼灸で大切にしている「こころ」と「からだ」

東洋医学では、身体を部分的に切り離して考えるのではなく、全体のつながりを大切にします。

例えば、東洋医学では「心包経」は精神面との関わり、「肺経」は身体を外から守る働きなどと関連づけて考えられています。

こも池鍼灸院では、こうした東洋医学の考え方をもとに、身体だけでなく、心の状態にも目を向けながら施術しています。

妊活では、卵巣や子宮の状態を考えることももちろん大切です。

でも、

「妊娠するために何をすればいいのか分からない」

「何をしても足りない気がする」

「妊活の出口が見えない」

そんな状態になってしまったときには、一度立ち止まって、自分自身の心と身体を見つめ直すことも大切なのではないでしょうか。

身体を整えることだけが目的ではありません。

妊活によって狭くなってしまった視野を少し広げて、「自分自身を少しずつ取り戻していく時間」。

その時間も、妊活を続けていくうえでは大切なものだと私は考えています。

約1年半後|自然妊娠

そして、約1年半後。

患者さんから、

「妊娠しました」

という嬉しい報告をいただきました。

自然妊娠でした。

患者さんご自身は、

「病院に行くのをやめたことで、ストレスが減ったことも良かったのかもしれません」

と話されていました。

私は鍼灸がすべてだとは考えていません。

ただ、妊活中の身体と心に寄り添いながら、一緒に時間を過ごせたこと。

それは鍼灸師として、とても嬉しいことでした。

妊娠後も身体の変化に合わせて

妊娠後も、身体の変化に合わせて施術を続けました。

つわりなど、妊娠中に感じる不調について相談を受けながら、その時々の状態に合わせて施術を行いました。

妊娠15週以降は、月1回程度のペースで身体の状態を確認しながら施術を続けました。

妊娠中は身体が大きく変化する時期です。

そのため、妊娠前とは違った視点で身体をみていく必要があります。

初診から2年4か月後

そして、初診から2年4か月。

ついに、我が子との対面です。

我が子に会えたときには、やっぱり涙。

でも、今までとは違う涙。

妊娠できない苦しさから流していた涙ではありません。

嬉しくて、愛おしくて、こみ上げてくる涙です。

 

けらけらと笑う子ども。

わんわんと鳴く犬。

おひさまの下で、一緒にごろごろする時間。

そんな何気ない日常が、とても幸せに感じられる。

もう、くるくるとカラ回りはしないはず。

 

妊活中は、どうしても「妊娠」という一つの答えを追いかけ続けてしまいます。

でも、妊活の時間の中で、自分の身体や心と向き合い、夫婦の関係や家族との関係、自分自身の生き方まで見つめ直すことがあります。

今回の患者さんにとって、その時間が何だったのか。

それは患者さんにしか分からないことだと思います。

ただ、その時間に寄り添えたこと。

そして最後に、笑顔で我が子の話をしてくださったこと。

それが、鍼灸師として何より嬉しいことでした。

妊活で「頑張りすぎている」と感じている方へ

妊活は、頑張れば頑張った分だけ、必ず結果が出るものではありません。

だからこそ、

「もっと頑張らなきゃ」

「何かが足りないんじゃないか」

と、自分を追い込みすぎないでください。

卵巣や子宮だけではなく、

睡眠はとれているか。

食事を楽しめているか。

身体に力が入りっぱなしになっていないか。

パートナーと笑えているか。

自分自身のことを大切にできているか。

そんなことも、一度ゆっくり考えてみてください。

こも池鍼灸院では、東洋医学の考え方をもとに、脈診や腹診などで身体全体の状態を確認しながら、刺さない鍼やお灸、よもぎ蒸しなどを通して、妊活中の心身のケアをお手伝いしています。

妊活のことで頭がいっぱいになってしまったとき。

何をしていいのか分からなくなったとき。

少し立ち止まって、自分の身体と心を見つめ直す時間をつくってみませんか?

こも池鍼灸院

奈良県生駒市の不妊鍼灸・刺さない鍼灸院

〒630-0251

奈良県生駒市谷田町882-2 司ビル1階中央号室

 

※この記事は患者さんの体験をもとに構成したものです。鍼灸やよもぎ蒸しが妊娠・自然妊娠などの結果を保証するものではありません。妊活・不妊治療については、必要に応じて医療機関での検査や治療と併せてご相談ください。