子宮内膜症への鍼灸治療の考え方

2019年12月25日

子宮内膜症とは、子宮内空以外の場所に子宮内膜が育つ病気です。

子宮内膜は、月経周期に合わせて増殖し、妊娠していない場合は次の周期の準備をするためにはがれて排出します。
この現象が、卵巣・卵巣腹膜・ダグラス窩・子宮筋層内などにも発生するため、腰痛、吐き気、下腹部痛、排便時痛などが現れる特徴があります。

卵巣の中で増殖し血液が溜まってしまうとチョコレート嚢腫、子宮筋層内に見られえるものを子宮腺筋症と呼びます。
卵管の中で増殖した場合は、卵管が癒着し卵管閉塞するリスクがあります。
いずれの場合も、不妊の原因になると考えられています。

 

西洋医学では、薬による対処療法や手術をして病巣を取り除く方法などが用いられていますが、病巣を取り除いても再発することがあり、根本的な解決策になっていないように感じる時があります。

 

当院では、子宮内膜症は体の冷えから血が滞って起こる現象だと考えて治療方針を立てていきます。
身体には十二本の経絡が通っていて、子宮内膜症の場合は、その中から肝経を軸にして考えます。
理由として、肝経は、足の親指からふくらはぎ内側、太もも内側を通って生殖器につながっていること、血の巡りを良くする経絡であること、ストレスに影響を受けやすい(与えやすい)経絡であることなどが挙げられます。

子宮内膜症の人は、肝経の働きが弱っている場合が多く見受けられます。

これらのことから、肝経の働きを良くすることを軸にして子宮内膜症の改善を目指していきます。
さらに、血の滞りやすい仙骨周辺や滞りの原因になりやすい骨盤の歪みを取り除くことも大切だと考えています。

 

自律神経が乱れて血流が悪くなっている場合は、肩周辺のツボに反応がよく出ますので、これも施術のポイントになります。

 

身体は、月経周期(月経期・卵胞期・排卵期・黄体期)によって変化するため、鍼やお灸をするツボの場所も周期によって変えています。
月経痛がひどい方は、その日に合わせて施術を受けられると症状が落ち着きます。

 

自宅でお灸を使ってセルフケアしていただく場合は、肝経の曲泉穴・太衝穴・大敦穴あたりの圧痛を確認して、もっとも痛いところにするのがおすすめです。

 

まとめ
当院の子宮内膜症への鍼灸治療の考え方は、血の滞りを取り除き、巡りを良くして痛みのない月経周期を目指すことです。
痛みがなくなると肉体的・精神的ストレスが減り、こころもからだも安定します。
子宮周囲の環境が改善すると、不妊の解決につながる期待もできます。

 

当院では、皮ふに刺さらない鍼で施術をしています。
痛みや出血などの心配がなく、安心安全に受けていただけます。

 

注:当院のこの治療について科学的根拠はありません。しかし、子宮内膜症が改善した事実は多数あります。
根本的に身体を改善したい方や不妊の原因として子宮内膜症の可能性がある方のお力になれれば幸いです。

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