妊活をしていると「ホルモンバランスが乱れている」と言われたことがある人もおられると思いますがます。
東洋医学では、このホルモンの働きを 「陰陽(いんよう)のバランス」 として考えます。
陰と陽の調和は、卵子や子宮の環境を整え、妊娠・出産に欠かせない土台。
この記事では、東洋医学から見た陰陽の働きと、妊娠に与える影響を解説します。
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陰陽とは?
東洋医学における「陰陽」とは、自然界や人の体を支える二つの性質のこと。
•陰(いん):冷やす・潤す・貯える
•陽(よう):温める・動かす・変化させる
妊娠に必要な体の働きも、この陰と陽がバランスよく調和してこそスムーズに進みます。
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妊娠に必要な陰と陽の働き
陰の働き
•卵子の成長を支える
•子宮内膜を厚くする
•着床に必要な潤いや血を養う
陽の働き
•排卵を促す
•体温を上げて高温期を維持する
•着床を後押しするエネルギー
卵子や内膜を育てるのは陰、排卵や着床を動かすのは陽。
どちらかが不足すると妊娠力は低下してしまいます。
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陰陽バランスが崩れたときのサイン
陰虚タイプ(陰が不足)
•生理量が少ない、内膜が薄い
•ほてりや寝汗がある
•おりものが少なく乾燥しがち
陽虚タイプ(陽が不足)
•冷え性、特に下腹部や腰の冷え
•高温期が短い、体温が上がらない
•元気が出ない、むくみやすい
陰陽のアンバランス(過剰・偏り)
•イライラや情緒不安定
•生理周期が乱れる
•生理痛や経血の塊が多い
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鍼灸で整える陰陽バランス
鍼灸は、ツボを通じて「陰を補い、陽を助ける」ことができるのが特徴です。
陰虚・陽虚・アンバランスのタイプに合わせて施術を組み立てることで、妊娠しやすい体へ導きます。
代表的なツボ
•陰虚タイプ:三陰交(さんいんこう)、復溜(ふくりゅう)
•陽虚タイプ:関元(かんげん)、命門(めいもん)、太谿(たいけい)
•気血バランス調整:足三里(あしさんり)、血海(けっかい)
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自宅でできる陰陽バランス改善法
陰を補う養生
•黒ごま、クコの実、豆乳、プルーン
•夜更かしを避けてしっかり休む
•リラックスタイムを作る
陽を補う養生
• 生姜、にんにく、羊肉、シナモン
• お腹・腰を温める
• 適度な運動で代謝を上げる
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まとめ
東洋医学では、妊活をする上では、陰と陽のバランスが整っているかどうか が大きなポイントになります。
陰が不足すると「育てる力」が弱まり、陽が不足すると「動かす力」が足りなくなります。
鍼灸や生活習慣の工夫で陰陽を調和させることで、自然と妊娠しやすい身体に変えていくことができます。
検査で異常がなくても授かりにくい場合は、鍼灸を取り入れてみてはどうでしょうか。