妊活をしていると「ホルモンバランスが乱れている」「ストレスが影響している」と言われることがあります。
実はその背景に深く関わっているのが 自律神経のバランス です。
東洋医学では、自律神経の乱れは「気の巡り」や「陰陽バランス」の不調として現れ、妊娠しにくさにつながると考えます。
今回は、妊活と自律神経の関係、そして鍼灸でできるサポートについて解説します。
自律神経と妊娠の関係
自律神経は「交感神経(緊張・活動)」と「副交感神経(リラックス・休養)」からなり、ホルモン分泌や血流に深く関わっています。
妊娠に必要な自律神経の働き
•卵巣・子宮への血流を確保する
•ホルモン分泌のリズムを整える
•睡眠や食欲を安定させ、妊娠力を高める
逆に、自律神経が乱れると排卵障害や着床不全につながりやすくなります。
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自律神経が乱れているサイン
•睡眠の質が悪い(寝つきにくい・夜中に目が覚める)
•手足の冷えやほてりがある
•生理周期が不安定
•イライラ・気分の落ち込み
•便秘や下痢を繰り返す
•基礎体温がガタガタで安定しない
これらは妊活に大きな影響を及ぼすサインです。
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東洋医学からみた自律神経の乱れ
東洋医学では「自律神経の乱れ」を以下のように捉えます。
気滞(きたい)
ストレスで気の流れが滞り、緊張が続くタイプ。
→ 生理前のイライラ、胸の張り、不眠に多い
気虚(ききょ)
エネルギー不足で自律神経を支える力が弱いタイプ。
→ 疲れやすい、朝からだるい、低温期が長い
陰虚(いんきょ)
潤い不足で体を休ませる力が弱いタイプ。
→ 寝汗、ほてり、のぼせ、睡眠の質が悪い
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鍼灸でできる自律神経ケア
鍼灸は、自律神経にアプローチできる数少ない自然療法のひとつです。
ツボ刺激によって交感神経・副交感神経の切り替えを助け、ホルモン分泌や血流を整えていきます。
よく使うツボ
•百会(ひゃくえ):頭頂部。心を落ち着け、不眠やストレスに
•内関(ないかん):手首内側。自律神経を調整し、胃腸もサポート
•三陰交(さんいんこう):足首内側。女性ホルモンのバランスを整える
•足三里(あしさんり):膝下外側。気を補い、全身の自律神経を安定
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自宅でできる自律神経ケア
生活習慣
•寝る前にスマホを見ない → 眠りやすくなる
•深呼吸・ストレッチで副交感神経を優位に
•朝日を浴びて体内時計をリセット
食事
•気を補う:米、山芋、豆腐
•陰を養う:黒豆、豆乳、プルーン
•過度なカフェインや冷たい飲み物を控える
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まとめ
妊活において自律神経の乱れは、排卵・着床・ホルモンバランスに直結する大切な要素です。
鍼灸は自律神経を整え、心身をリラックスさせることで妊娠力を引き出すサポートができます。
「なんとなく不調が続く」「基礎体温が安定しない」という方は、自律神経のバランスに注目してみてください。
鍼灸や生活改善を取り入れて、妊娠しやすい身体に変えていきませんか