不妊鍼灸

『陰』と『陽』から考える妊娠力のつけ方

2019年6月7日

中医学には、陰陽論というのがあり、例えば男は「陽」、女は「陰」になります。

しかし、男は「陽」、女は「陰」だけでできているということでもなくて、男も女も体の上半身は「陽」で下半身は「陰」になります。
他に例を挙げると、気は「陽」で血は「陰」になります。交感神経が「陽」で副交感神経が「陰」になります。
磁石のようにN極があればS極があるように、陽があれば陰が必ず存在します。そして陰陽は常にバランスを保とうとしています。

しかし、このバランスが崩れてしまうといろいろな問題が出てきます。
その一つの例としてFSH値の上昇があります。陰陽のバランスの乱れは自律神経の乱れでもあります。自律神経が乱れるとホルモン分泌にも悪い影響を与えます。
卵胞がなかなか育たない方や採卵しようにもできない方、排卵していないことがある方などは、「陰」の減少が原因で起こることが多くあります。

陰の減少は、鍼灸でツボスイッチをオンにしてあげればもりもりと復活してきて、陰陽のバランスが整い、FSHの値も下がりますし、質のよい卵胞が育つ環境に変化していきます。
文章にすると、ツボスイッチをオン⇒質のよい卵胞、と簡単ですが、身体がそのように変わるには細胞の生まれ変わりの時間を考えると3~4か月は必要になると思われます。

3~4か月と聞いて短いと感じるか長いと感じるか人によって違うでしょうが、多くの方がもっと早くになんとかしたいと思うのではないでしょうか?

不妊クリニックに行くと、卵胞がちゃんと育つようにクロミッドやセキソビットなどを処方してもらえます。なんとなく薬の方が即効性があるように思いがちですが実際はどうなんでしょうか??
一つ言えることは、それらの薬はとても強い陽の性質のため、卵巣や子宮から「陰」を奪い、子宮を腫れさせたり頸管粘液の潤いが減ってしまうことがあります。分かりやすく言うと子宮の砂漠化です。
ですので、薬を頻繁に使うと子宮の砂漠化が進んでしまいかねないので注意が必要です。
元々、子宮内膜が薄い人も「陽」が強過ぎる可能性があります。

しかし安心してください。

このような場合にも、鍼灸でツボスイッチをオンにしてあげると過剰な陽を取り除くことができ、卵巣の腫れが治まり頸管粘液の潤いも取り戻していきます。

体外受精をしている人や考えている人、タイミングでと思っている人、鍼灸で「陰」「陽」のバランスを整えると妊娠力がおのずとついていきます。体外受精や顕微授精で薬を多く使われている方には、特に鍼灸をおすすめします。

卵胞の育ちが気になる人、なかなか採卵できない人、内膜の育ちが気になる人、移植しても着床に至らない人などは、鍼灸を取り入れてみてはどうですか。

鍼灸を受けると気持ちがちょっぴり前向きにもなれると思いますよ。

 

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