不妊鍼灸

高度生殖補助医療から思うこと

2019年3月28日

昨今、生殖補助医療が急速に普及しています。

2000年には体外受精で生まれてくる子どもが約12,000人だったのが、2015年には約51,000人にのぼるそうです。
この数字だけを見ると医療の進歩と見えそうですが現状はどうも違うようです。

実際には、昔よりもはるかに多く方が生殖補助医療の治療に取り組んでいて、体外受精(顕微授精も含む)の件数は2000年の頃と比べて5倍近くになっているにも関わらず、体外受精の出産率や妊娠率は横ばいもしくは下降傾向にあるようです。
具体的な数字はこんな感じです。
2000年は69,690人の方が取り組み、12,274人の子どもが生まれているのに対して、2011年は269,555人の方が取り組み、32,426人の子どもが生まれています。実に240,000人近くの方が頑張って生殖補助医療の治療をしたにも関わらず子どもに恵まれなかったわけです。

また、医療技術の進歩と治療費は比例傾向ですが、出産・妊娠率が比例しないのは悲し過ぎます。
とは言っても医師や看護師、エンブリオロジストさんも頑張っています。エンブリオロジストとは日本語にすると胚培養士です。
須藤みかさんが書かれた本で、「エンブリオロジスト ‐受精卵を育む人たち-」があります。
胚培養士さんのお仕事は、卵子や精子を専門に扱い、自らの手で『いのちの素』を生み出し育んでいくことなんですが、エンブリオロジストさんたちの気持ちがすごくわかる!と、とても共感を覚えた一文がありました。

その一文は、こちら。

『卵を移植してから2週間経たないと妊娠しているかどうかは分からない。移植した日に結果が分かれば、もうちょっと精神的に楽なんです。患者さんと同じようなどきどき感があるし、その一方ですごいプレッシャーも感じていてストレスも大きい』

患者さんはもちろんのこと、私も含めて携わる人みんなが同じ思いなんですね。
ただ、私の場合は患者さんからの連絡がなければ結果が分からないということ。
陽性反応が出てすぐに連絡をくださる方もいれば、妊娠後数カ月経ってから連絡をくださる方もおられて、実に様々です。

連絡をくださる時期は様々でも共通して言えることがあります。
それは、患者さんひとりひとりのどきどきの期間を私も共有しております。

当院では、生殖補助医療の治療をされている方の妊娠率を上げれるように採卵・移植周期に合わせた施術をしています。

 

奈良県生駒市東松ケ丘2-5

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