排卵しにくい人の特徴と東洋医学的アプローチ

妊活をしていると「なかなか排卵しない」「排卵が遅れる」「無排卵の周期がある」といった悩みを持つ方が少なくありません。
排卵がスムーズに起こらなければ妊娠の可能性は当然低くなりますが、病院で検査をしても「ホルモン値は問題なし」と言われるケースも多くあります。

東洋医学では、排卵しにくさを 「卵巣だけの問題」 とせず、全身のバランスや体質から原因を探っていきます。

この記事では「排卵しにくい人の特徴」と「東洋医学的アプローチによる改善方法」について詳しく解説します。

排卵しにくい人によく見られる特徴

生理周期の乱れ
• 35日以上の長い周期になる
• 排卵が遅れる、または飛んでしまう

基礎体温の不安定
• 低温期が長く続く
• 二相性にならない、もしくはガタガタのグラフ

ホルモンバランスの不調
• 黄体ホルモンの分泌が弱い
• 排卵が起こりにくく、無排卵周期になる

体調のサイン
• 生理不順、無月経
• 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
• ストレスが多い、過労や冷え

東洋医学からみる「排卵しにくさ」の原因

① 腎虚(じんきょ)
腎は「生殖機能」を司る重要な臓腑。腎のエネルギーが不足すると、卵胞の発育や排卵の力が弱まります。
サイン:足腰の冷え、夜間頻尿、疲労感、耳鳴り

② 気滞(きたい)
ストレスや緊張で「気」の巡りが滞り、ホルモンのリズムが乱れるタイプ。排卵が遅れたり、不安定になりやすいです。
サイン:イライラ、胸の張り、生理前に気分が落ち込む

③ 痰湿(たんしつ)
余分な水分や老廃物が体に滞り、卵巣の働きを妨げる体質。PCOSに多く見られます。
サイン:むくみやすい、体が重だるい、食欲が安定しない

④ 血虚・瘀血(けっきょ・おけつ)
血が不足して卵巣や子宮に十分な栄養が届かない(血虚)、または血流が滞り卵巣環境が悪化する(瘀血)場合。
サイン:顔色が白い、髪や爪が弱い、生理に塊がある、生理痛が強い

東洋医学的アプローチ

鍼灸では、排卵を直接「促す」だけでなく、排卵が自然に起こるように 体の土台を整えていきます

鍼灸の役割
•卵巣・子宮の血流を改善
•自律神経を整え、ホルモン分泌をサポート
•ストレス緩和とリラックス効果
•体質に合わせた根本的な調整

よく使うツボ
•三陰交(さんいんこう):女性のホルモンバランス全般に
•足臨泣(あしりんきゅう):卵胞の成長を助け、PCOSにも有効
•関元(かんげん):子宮・卵巣のエネルギーを高める
•太谿(たいけい):腎の働きを補い、排卵力を底上げ

自宅でできる排卵サポート

食事
•腎を補う:黒豆、山芋、くるみ
•気血を養う:レバー、ほうれん草、にんじん、プルーン
•痰湿を防ぐ:油っこいもの・甘いものを控える

生活習慣
•睡眠をしっかりとる(夜更かし厳禁)
•適度な運動で血流を改善
•ストレスケア(深呼吸、趣味、ヨガなど)

まとめ

排卵しにくい背景には、腎虚・気滞・痰湿・血虚・瘀血といった 体質的な要因 が隠れていることがあります。
東洋医学的な視点で体を整えることで、排卵しやすいリズムを取り戻し、妊娠力を高めることができます。

病院の治療と並行して鍼灸や生活習慣の改善を取り入れることも可能です

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