妊活をしていると、思うように結果が出なかったり、周囲と比べてしまったり、知らないうちに大きなストレスを抱えてしまうことがあります。
ストレスは単に「気分の問題」ではなく、ホルモン分泌や自律神経、血流にも影響し、妊娠しにくさにつながる大きな要因のひとつです。
東洋医学では、ストレスによる不調を 「気の巡りが滞る」 と考えます。
この記事では、妊活とストレスの関係、そして心を整える東洋医学の知恵について解説します。
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ストレスが妊活に与える影響
① ホルモンバランスの乱れ
ストレスが続くと脳(視床下部・下垂体)からのホルモン分泌が乱れ、排卵障害や高温期の不安定さを引き起こすことがあります。
② 血流の低下
自律神経が緊張状態になると、子宮や卵巣への血流が滞り、卵子や子宮内膜の環境に影響します。
③ 生活習慣の乱れ
眠れない、過食・食欲不振、便秘など、日常生活の不調が積み重なり、妊娠に必要なリズムが乱れてしまいます。
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東洋医学からみるストレスの体質タイプ
気滞(きたい)
ストレスで気の流れが滞りやすいタイプ。
•特徴:イライラ、胸の張り、生理前の不調
気虚(ききょ)
ストレスや疲労でエネルギー不足になったタイプ。
•特徴:疲れやすい、落ち込みやすい、ため息が多い
陰虚(いんきょ)
ストレスで消耗し、潤いや落ち着きが不足するタイプ。
•特徴:寝汗、不眠、焦燥感、ほてり
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鍼灸でできるストレスケア
鍼灸は、自律神経やホルモン分泌を整えることに加え、心をリラックスさせる効果があります。
よく使うツボ
•合谷(ごうこく):ストレスを和らげる万能ツボ
•内関(ないかん):不安・緊張を鎮める
•百会(ひゃくえ):頭頂部。心を落ち着け、睡眠改善にも
•三陰交(さんいんこう):女性ホルモンや自律神経を調整
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自宅でできる心のセルフケア
呼吸法
•ゆっくり深く吐く呼吸で副交感神経を優位にする
食事
•気を補う:米、山芋、大豆食品
•心を落ち着ける:なつめ、百合根、黒ごま
習慣
•軽い運動やストレッチで気を巡らせる
•好きなことに触れる「リラックスタイム」を確保する
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まとめ
ストレスは、妊活において見過ごせない大きな要因です。
東洋医学では「気の滞り」として捉え、鍼灸や生活習慣の工夫で心と体の調和を取り戻していきます。
妊娠力を高めるためには、体を整えることと同じくらい 「心を整えること」 が大切です。
焦らず、自分のペースで、心と体をいたわりながら妊活を進めていきましょう。